本来の自分と繋がり、イキイキとその瞬間を生き切る女性をインタビューしています。
前回に引き続き「くみねー♪」こと藤野久美さんにお話を伺っています。
人生のどん底期にいた彼女に一筋の光が差し、「治るかも!? 」という意識の変換が起きたことで大どんでん返しを起こしていくことに。
今回は「治った」経緯と今の活動、そして今だからわかる伝えたいことをお聞きしました。
インタビュアー・文・写真:mia
-あいうべ体操との出会いから具体的にどのような変化がありましたか
くみねー♪:私ってとても頭でっかちな人間だったんです。
(下にある木の画像を見ながら)私は今まで表面に見えている枝や葉っぱの部分をなんとかしようとしていたんです。
私は難病だったのだけれど、冷えや頭痛や不眠、さらに便秘に敏感肌もありましたから、それらの対処ばかりしていました。
でもこの根っこの部分こそが大切だと、気付き始めるんですね。
告知から4年半ずっと模範的な患者をやっていて、気付くの遅かったです。ただもっと俯瞰(ふかん)で見れば、それも完璧なタイミングだったのでしょうが。
それでも4年半ですからね…。苦笑。渦中は長かった。もう明日が見えないときもあり、家族も私は一生寝たきりかもと覚悟していたみたいです。
でも気付くときにはちゃんと気付くんですね!ではどうすればいいのか?
「不自然なものを避ける」という答えに行き着いたんです。
口から食べるもの、皮膚から入るもの、耳から聞く情報、目から見える情報をきちんと選んで不自然なものを避けることが大切。
ほかにも冷えや肌も血流が関わってくるし、これはいつも話すのですが「温活、腸活は当たり前」と。
「あいうべ体操」で自分の声を聴くようになったからか、必要なことがどんどん見えてきたのかもしれません。

くみねー♪さんの話はとても客観的でわかりやすい

木の画像。上の部分と土の下の部分、どちらに焦点を当てるか
-そしてまた別の素晴らしい出会いもあったんですよね
くみねー♪:病気の後遺症で今までできていたことができなくなり、障害者年金を受け取っています。
私にはフィアーナという友人がいて、16歳で事故で首から下が動かなくなったのですが、それを周りが忘れるくらいとにかく明るく太陽みたいに素敵な人です!
一緒にいるだけで「障害があってもこんなに楽しく生きていいんだ!」と、励まされ力付けられることが多くて。彼女のおかげで、手帳をもらったときも全然心が折れなかったんですよ。
出会ったのは、そのフィアーナから紹介してもらった「あんま鍼灸師」の女性。
彼女、私の脈だけで矢継ぎ早に的確な質問をしてこられました。
「今何をしようとしてる?」「前は何をしていたの?」、それぞれに答えていくと最後、「で、それは本当にやりたいこと?」と。
極めつけは、「しんどいときに休むことの罪悪感を手放して」。
この一言の気付きが大きくて、結果今の活動にもつながっています。
今まではやっぱり「べき」「ねば」という社会の常識に縛られていましたから、体があんな状態になってもいつも就活をしたり無理していたのでしょうね。
彼女が私の体を例えて「軽トラのエンジン積んで大型トラックを運転しているからオーバーヒートしている」状態だと言ってくれて、あまりにわかりやすく素晴らしい例えだな、と。苦笑。
彼女に診てもらったことで体が軽くなりましたが、それ以上に一番大きな施術は「心」でした。
大切なことを思い出したんですね。
-治るきっかけは、出会いに次ぐ出会いですね!まるで集まってきたかのような…「本当にしたいこと」という一言は大きかったですか?
くみねー♪:ミラクルスイッチがオンになりましたね!
『NKG~難病克服ガールズ~』の先駆けというかお話会を、実は私入院中にもやっていたのを思い出して…。
このときは治る前提ではなかったから、いち病人としてですが。苦笑。
治療に恐れがある患者さんに対して「治療なんて大丈夫だよ」と励ましたり話を聞いたりしていました。これを看護師さんが見て、「あの人のところでも話してもらえない?」と、普通はあり得ないですけどね。笑。
病気になった人は話を聞いて欲しいし、その先へ行った人の話を聴きたいのだと気付いて。
そういう、お話会や活動が私のしたいことだって思い出しました。

資料をたくさん持ってきて説明してくれる
-「治った」ときはどのような状態でしたか
くみねー♪:だいぶ自分の治る力を信じ始められるようになり、先生に「最小限なもの以外の薬を止めたい!ほかは自分で何とかします」と伝えました。
「何とか」とはもちろん、食養や腸活温活などのこと。
先生は半信半疑、というよりはどちらかというと信じられない感じで。苦笑。
2014年に断薬成功、以来再発はありません。2018年に数値も、一年半正常値をキープしていたため、主治医からは驚きとともに寛解宣言をしてもらいました。
「医学的にはありえないけど、治ったと言えるね。」と。医学的には不可能とされていても、私は寛解ではなく「完治」したのです。
ただ「再発したらステロイド」と強く念を押されたので、決してそこへは戻らないという強い負けん気のおかげもあってか今もこの通りです。
ただこんなに元気だから「そのオシャレな杖必要?」と聞かれますが、平衡機能に障害が残り、今でも杖は必要なんですけどね。
-くみねー♪さんにとって『NKG~難病克服ガールズ~』とは
くみねー♪:『NKG~難病克服ガールズ~』の活動は私の使命。
大げさではなく私は、これをするために病気になったと思ってます。笑。
元気が取りえの明るい私が、ここまで病気になったことを不思議に思われることもあります。
でもそれを克服することで生き証人になって、「ほら、私治ったよ!」とどん底にいる人に希望を見せるために、あれほどの経験をしたように私には思えるんですよね。
現在は京都と、まみりんとあいりんが住む関東(横浜など)で講演会やお話会などを行っています。
「難病を治したかったら治った人に会いに行こう!」が私の活動テーマです、共感した人は会いに来てね!笑。

彼女の笑顔は難病でなくても会いに行きたくなる人を惹きつける
-くみねー♪さんから見ていてどういう人が治りやすい?また治りにくい人は。
くみねー♪:治る人の特徴はとにかく「素直な人」!
こちらが話す内容もフィルターなくそのままに受け取って行動を起こせる人。行動をすることで、次に繋がりますから。
治らない人は逆で素直に受け入れられない人。結構頑張り屋さんが多いんですよね、だから今までの人生が間違っていたように思えて、受け入れられないのかもしれません。
後、講演会やお話会などでも「あなたは治ったけど、私は違う」と言う人は難しいですね。
自分の病気に「変なプライド」を持ってしまっている。まぁ、そうすることで自分を守っているのかもしれませんけど…。
-今闘病中の人におすすめの本を教えてください
(1)『免疫を高めて病気を治す口の体操「あいうべ」』今井一彰著
「何度も出てきている私の治るスイッチを押してくれた本です。読んだら実践してみて。」
(2)『病気は才能』おのころ心平著
「難病に限らずですが、心からのアプローチで病気を治したい人にはこちらがおすすめ」
(3)『頑張らなければ病気は治る』樺沢紫苑著
「難病になりやすい人は頑張り屋さんが多いそうです。気持ちを切り替えて楽になれる一冊。
ほかにも免疫学の安保先生など、おすすめはたくさんあります。私のブログの中で本の紹介もしていますので気になる方はぜひ!」
-今闘病中の人にアドバイスがあればお願いします
くみねー♪:今その渦中にある人には、私たちの話は受け入れにくい部分もあると思います。
だから私がいつもお話しするのは、今家が火事になって燃えている状態だと思ってください、と。あなたの体は何らかの炎症を起こしているのです。
だとしたらまず火を消すでしょう。つまり医療が助けになるなら手術でも薬でも可能性をまず試してみること。
原因を見つけてアプローチをするのは、火が消えていったん落ち着いた、その後なのです。
そして何より、「いっぱいしゃべって、いっぱい笑う」!
できる範囲で人と関わりたくさん話して、ケラケラ笑うこと。これができればきっと人生は上向きになって来ると思うのです。

取材が終わる頃の夜景
でも彼女との取材から、どんな状況からでも這い上がることができる希望、そしてそれは自分の心が決めることなのだということを伝えられたなら幸いです。
最後の一言、「いっぱいしゃべって、いっぱい笑う」。これは難病や病気のあるなしに関わらず、どの人にとっても人生を好転させるキーワードに思えるのです。(mia)
くみねー♪さんの活動情報
ブログ:『NKG~難病克服ガールズ~』
https://ameblo.jp/nanbyou-survivor/
ブログ:『Take it easy♪ ~病は気から!笑う門には福来る!~』
https://ameblo.jp/kumi-k2/